●安物の車高調サスを入れてみた
オイル交換時に、偶然発見したバンプラバーの破損。
下から覗き込んで確認したところ、前輪は左右共にラバーはほとんど腐っていて、千切れかけていた。後輪は見た感じでは(触ってはいない)原型を留めている様だった。
そう言えば、ここ1年くらい、サスの底突き感を感じる事が多く、コニーの調整式ダンパーを最強にしても、ロールは収まりが悪い様な感じがした。
ちょっとした高速コーナーで、あまりにもロールするので、怖さを感じたりもしていたが・・・・これらは、自分の運転技術が下がってきたからだろうと思っていた。
でも、原因はサスにあったみたいだ。よく見ると、右フロントのタイアが内張に接触した形跡があるし、これじゃ、治さないとだめだわな〜と言うわけで、パンプラバーを交換する事にした。
主治医に連絡して、その趣旨を伝えたところ、『パンプラバーだけ交換しても、それは治りませんぜ!』と言われ「そんな事は、判っちゃいるが、サス一式買う金はないし。
一縷の望みとしてラバー交換で治ってくれればな〜。」と言う事で、後日、部品が届いた時に車を預けに行った。
 で、色々とアドバイスを聞くうちに、ラバー交換だけじゃ絶対に治らないよな〜的な気持ちが強くなった。
実際に、サスを外して見て、オイルなどが抜けていればメンテナンスに出す他はない。コニーの調整式サスは、2011年現在では生産は停止されている。
なんでも、コニーに供給しているOEMのサスのシェルメーカーがデルタ型の生産を止めた(数年前らしい)、のがその要因。
新品は買えないが、コニーでは修理は受け付けてくれるので、出せば治っては帰ってくる。(大体、1本12000円〜らしい:細かな部品交換など有れば費用は当然上がる)
そして、ストラットのアッパーマウントはとうの昔に純正品は生産されていない。(プレミア価格で取引されているらしい:アホらしいことだ)
となると、代替えのピロマウントや強化ブッシュのマウントも買わなければならない事になり、部品代だけで相当な値段になる。
アラゴスタの車高調が買える位の余裕があれば、右から左で買い換えてしまうのだが・・・・貧乏デルタ乗りには無理・・・。
結局、サスはそのまんまでラバーだけ換えて貰う事にして、お金が貯まるまでは、我慢する事に・・・デル吉を預けて家路に着いた。
 家に帰って、ふと思い出した。いつぞや、ヤフオク見てて、メッチャ安い車高調サスのキットを見た事があった。
そういえば、デルタ用もあったぞ!・・・・急いで、ヤフオク見てみた。
そしたら、K-Sportsとかいう、韓国製の車高調サスのキットやXYZと言うメーカー等があった。(価格は15万円前後)
が、その中で一際安い値段で売られているLargusとかいうメーカーの怪しいフルキットがあった。このLargus、メーカー直売値段が75000円(笑)。
なんで、こんなに安いのか、多分、材質がショボイのだと思うが、フルキットでこの値段は非常に魅力的。
だって、コニーをメンテ出して、アッパーマウントを買って、バネを換えようぜとか言ってると、こいつの値段を軽く超えてしまう。
ラバーを交換するのも、サス一式交換するのも工賃は同じなので、人柱モードで購入ボタンをクリックした(爆)。【アマゾンで買えるんだよね、驚いちゃった】
気が変わった事を、主治医に連絡したら、『それは面白そうですね』だってさ。^^;
注文してから2日でキットは届いた。早速取り付けて貰う。
外したコニ;バンプラバーは見事にひしゃげて、役に立っていない。ダンパーからはオイルが漏れだして、カビが生えた様になっていた。
これは、ダメだわ・・・・よくこんなんで走れてたなと逆に感心してしまった。 
上の写真のは、リア用。固定式の強化ゴムアッパーマウントが付く。プリロードはほぼ0。バネが動かない程度に締められている。
車高は付けてみないと判らないので、とりあえず買ったままの状態で付けて貰う。
バネレートは、前輪:6kg、後輪:3kg。ほぼノーマルに近い。柔らかすぎるかもしれないが、サーキットは走らないのでなんとかなると思う。
ストリートでも柔らかく感じる様であれば、バネだけ換えればいい。標準では62mm、長さ220mmの直巻きだが、アダプターを使う事で65mmのバネも使う事ができるらしい。
減衰力調整は32段階もあり(笑)、セッティングが楽しめそう。ダンパーの減衰力は、後ろの部分だけしか確認してなかったのだが、235kg/0.2sec(伸び側)、73kg/0.2sec(圧縮側)。
と本体に書いてあった。
この伸び側235kgってのは車検証に因るデルタの後軸荷重470Kgを2で割った値である。
普通のメーカーは/0.3secで表示するもんだが、Largusは0.2sec・・・秒速20cmで動かす時の荷重値で表示している。
常識的に考えて30cmもサスが動く事はないので20cmでも良いのだが、ちょっと気になる。因みに、秒速30cmに換算すれば上の数値は大きくなるはずである。(正比例はしないと思うけど)
前輪のデーターについては、近日中にタイアを外して確認してみたいと思う。
ものの材質はやはり値段なりであるようで、シェルは普通のスチール製。
錆には注意したい。
4輪全部取り付けたらノーマルに比べかなり車高が落ちている。
上2つの写真は左が、コニー+ノーマルバネが健在な頃の後輪部分のタイアハウスとの隙間。右は、1代目デルタを側面から撮っていたモノ。車高は判りにくい(悲)。
 
下の画像は、Largusを付けた時の後輪、右は、それを前方から撮ったもの。明らかにかなり低い。ノーマル状態から約30mm低くなっていた。
このままでは、多分タイアハウスに接触するだろうと思われたが、インチアップしていないからフェンダーには当たらないだろう、当たったらその時上げれば良いや、というか、この高さはカッコイイ!という、非常にいい加減な考えで・・・後ろに合わせて前輪を合わせて貰う事にした。
前輪は、明らかに低すぎており、ハンドル切ってブレーキ踏んだら100%当たるだろうと思われたからなんだけどね。
調整して貰って、この様になった。大丈夫であって欲しい!!!!
   
全部の作業が終わって、アライメントも取り直して貰った帰り道での感想だが・・・ノーマルと変わらない感じ。乗り心地は全然悪くはない。
しかし、コニー+ノーマルバネで設定を固くした方が、よりしっかりとしてシャープだったような気がする。やはり、F:6kg、R:3kgでは柔らかすぎるのか!?
(コニー+ノーマルバネではあらかじめプリロードがある程度掛かっているから、それによる挙動の違いなのかもしれないが)
とは言え、格安の補修備品と考えれば充分であろう。減衰力やバネとのバランスをこれから色々といじれるわけだし。まあ、耐久性も大きな要因となるが・・・。
峠道や首都高を走ってないので断言はできないが、充分な資金のある人は、Largusは止めといた方がいいかもしんない(笑)。いや、止めなくても良いけどね。^^;
どの車高調でも同じだとは思うが、プリロードの再設定、バネレートの見直しが必須で有ろうと思われる・・・と言うのが現時点の私見である。(2011/3)
※※追記(交換後1週間)
減衰力設定は最初にハード側に回らなくなるまで回してから戻す事で行う。取りあえず、最強から20段ソフト側に回してみて様子を見る。(前後同じ設定)
うちの近所を1時間くらい走った感想として、さすがに新しいサスなので換える前よりも追従性が良くなっている。タイアをインチアップした様な感じがする。ハンドルが軽くなった。
わだち等路面の情報が以前よりもダイレクトに手元に伝わってくるので、面白い。しかも、ゴツゴツとした乗り心地を台無しにする様なモノもない。
今のところは、タイアが内張に接触していないようである。満足度は多少上がりつつある。
 ※※※追記(交換後1年)
車検時に、車高を調整して貰い(詳しくは車検の項)、乗り心地は非常に良くなりました。
アブソーバーのセッティングは前輪を最強から16段ソフト側に、リアは20段ソフト側のままです。ラルグス良いです(笑)。
安モンとは言え、1年くらいだとヘタりは感じられませんね。直線路でのハンドリング及びタイアからの情報は以前と変わりないです。
サス自体も傷んでいる様子もなく、シェルが錆びたりもしていません。当時は、お金がある人は止めといた方が良いよ的な事を言いましたが、これお薦めです。
サーキットに持ち込んで勝ち負けしたい人には満足できないかもしれないけど、補修部品&ストリートや峠で遊ぶのなら十分だと思います。
コストパフォーマンスはかなり高いですね。
それに、今のセッティングだとコーナリングでは結構無茶してもドタバタしません。1つ上のギアで曲がれます。コニの時よりもイイ感じです。
やはり、丁度良い車高を見つけると段違いに良くなるんですね。車高調付けてるのに、めんどくさがって調整して試さないのは本当に阿呆な事だと思った次第です。
何はともあれガレージジャッキと馬を買わなくては^^;
※※※取り付け約1年後の様子※※※ 左下:左フロントのピロアッパー部分 右下:左リアアッパー部分 (筐体部分に錆類無し。アッパー部分も案外錆びてない)


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