●ブーストコントローラーを付けてみる
2代目Deltaが家に来て半月で入院した。
原因は:アクセルを一気に踏み込んだときに息付きがある事とエアコンガスの注入。
3月だというのに、エアコンがさっぱり効かなかった(笑)。寒い時期なのでエアコンガスが入れにくく納車時にはあまり入ってなかったらしい。
さて、息付きの原因だが、フューエルポンプが不良だと判断され、交換されて帰ってきた。ついでにフィルターも換えてくれたらしい。
この2代目Delta・・・アイドリングが安定しないし、1st、2ndギアでブーストの上がりが非常に悪い。
3000rpm越えてもブーストが立ち上がらない(メーター読みだが)1番使う所なのにこれでは運転しててストレスが溜まる。
(5000rpm位からジンワリとブーストが掛かる状態)
たぶん、チュービングに問題があるのだろうし、オーバーブーストコントロールバルブも老朽化してるだろうし・・・で色々考えた。
で、市販のブーストコントローラーを付けてみることにした。選んだのはトラストのプロフェックBスペックIIと言う機種。
販売価格25000円に釣られたのもあるが、
デジタル表示でブーストが読みとれる(ブースト計を取り付ける必要なし?)
※デジタル表示が非常に見にくいので、50Φ位のブースト計を付けた方が良いと思う。本当に見にくい!もしかして初期不良かもしれないが・・・
設定したブースト圧に対しての立ち上がり速度を設定できるらしい。
※スタートブースト値とゲイン値をセットする必要ありで、実際に走りながら調整する必要あり。
オーバーシュート時に適宜ブースト圧を下げてタービンを守ってくれるらしい。
※フルブースト掛けないとわからないため、まだ試せず・・・
ワンタッチでLow/High設定を切り替えれるらしい。
※Low/highそれぞれで、最大ブースト値、スタートブースト値、ゲイン値、等をセットして、ボタンを押して切り替えるが、エンジン・タービン・ROMその他に手を加えていない今時点では必要ないかも。

等の必要な機能を備えている点で、充分であろうと思ってこれに決めた。
取り付けの理屈は非常に簡単!
@ノーマルのブーストコントロールバルブをトラストの奴に置換する。
Aサージタンク<=>フューエルレギュレーター間のチューブからブースト圧を取る。
B上記2つから伸びる配線とチューブを車内に引き込む。
C室内のコントローラーの電源を確保し、上記のエンジンルームから来る配線を取り付ける

書けばたった4行なのだが・・・私は8時間掛かった。(笑)
先ず上写真のノーマルブーストコントロールバルブに刺さっている3本のチューブを抜くのが大変だった。
チューブのカシメがまず取れにくい。プライヤーで捻って千切れば良いことに気が付いたが、スペースが無いので大変だった。
イタリア人ってのは、外れなきゃ良い・と言うか外す時のことは全然考慮しないんだな。
(後で思うに、わざわざコントローラーからチューブを取り外す必要は無かった。
チューブを使い回さないなら途中からハサミで切っちゃってコントローラーごと取り外せば作業は早い)

デスビのキャップを外して、多少やりやすくなったが、チューブ自体が経年変化で固着していて、カシメを取ってもなかなか抜けてくれなかった。
インタークーラーを外せばもっとやりやすかったかもしれないが・・・そうなるとボンネットも外した方がやりやすいだろうな〜。
エアクリに戻っているチューブは普通は使い回すらしい。
エアクリ側から10cm程度残して切断しめくら栓するべきなのだが、チューブがあまりにも劣化していてボロボロ、割れてしまった。(+。+)アチャー
なので手元に用意していた6Φチューブを使って対処した。
大問題なのは下から繋がっている2本のチューブ:タービン側とアクチュエーター側の2本。
上からでは見えないし、手も入らない。
本来ならブーストバルブの直下で切断し、そこまで来ているチューブのジョイントを使って新しいブーストバルブに繋ぐのだが・・・
いかんせん、16年選手の辛さ。チューブが劣化して割れてしまうのでタービンに直接付けないとイケナイのでありました。
ジャッキアップして下に潜ります。ターボパイプカバーを外し、ターボパイプも外す。
何とか、タービン側のチューブの取り付け口にアクセス出来た。ホースクランプを苦労して緩めて、カッターナイフで切り込みを入れ強引に外した。
たったこれだけの作業に約1時間(笑)。チューブさえ固着してなければ直ぐに終わる行程なのに・・・。
新品のチューブはすんなりとはまってくれたし、クランプも苦労なく締めることが出来た。で、次はアクチュエーター側。
こいつは下からではチューブ自体にアクセスできない。(クランプを緩めることは出来そうだった)
上からだと手は届くが、チューブが固着している場合は、外すのは非常に難しい。カッターナイフやプライヤーを入れる隙間もない。
固着さえしていなければ、チャレンジしたかったが、怖かったので・・・アクチュエーター側のチューブは元々付いてる奴をこのまま使うことにした。
問題があるようなら、後日覚悟を決めてやろうと思う。(T_T)
ノーマルのブーストバルブの直下でチューブをハサミを使って切断。ジョイント部を何とか何とかプライヤーで破壊してチューブを外した。
そこに新品のチューブを繋いでみた。外すときに結構な力でチューブを捻ったり捩ったりしたのだが、割れることもなかったので安心した。
おそらく、アクチュエーター側の方が熱をあまり受けないために、チューブの劣化が抑えられていたのではないかと思う。ラッキーだった。(^-^)
こうして、2本のチューブが無事に新しいブーストバルブに接続された!!(ここまでで約4時間掛かっている)
上の写真は、エアクリーナー側からブーストバルブに繋がっていたチューブを切断してめくら栓をしたところ。
元々付いていたチューブが割れちゃったので、手持ちの奴に交換した。後日、シリコン製のチューブに置換予定。
純正のブーストバルブ・・・エアクリ側への戻りが上から、下の2本はタービン/アクチュエーター側に伸びている。
電気信号配線は+/-の2極?のみ。出力の精度がどの程度あるのかは不明。スキャニバルブ製の圧力センサーに換えるかな(笑)。
パッと見たところ分解は出来そうになかったので、オーバーホール不可かも。
外したチューブ類。見事に割れている。
あちこち引っ張ったりしていたため、アクチュエーターから大気解放されてラジエーターの側に固定されていたチューブが根元から割れた(笑)
こいつを外すのが非常に苦労した。根元のホースクランプにアクセスするのが非常に困難で、6mmの眼鏡レンチで少しずつ緩めてクランプを外し、
カッターナイフを何とか滑り込ませて切り込みを入れて外した。新しいチューブをはめるのは5秒で出来たが外すのに約1時間掛かった。
タービン側から伸びるチューブは直接タービンから取った。アクチュエーター側のは妥協して途中から取った(写真の青色のチューブ)
新しいブーストバルブの固定位置としては、元々付いていたところに付けるべきだろうけど・・・配線の長さが2.5mしかないので、出来るだけ室内寄りに付けたかった。
ソレノイドバルブにタイラップで固定しといた。極性が2極しかないので延長させれば良いのだが、エンジンルーム内では切りたくなかったので。
・・・・・・・・・・・・・・
ここまでで、エンジンルーム内での作業は終了!

この後は配線を室内に引っ張り込む場所を見つける必要あり。
エンジンルーム内の助手席側フェンダーの上、室内との隔壁の所にゴムのメクラ蓋があって、これを外すとかなり大きなコネクターなども通せる。
が、このメクラ蓋・・・・外すのが大変です。室内側から外した方が良いです。それにはグローブボックスを外す必要があります。
というか、どっちにしろグローブボックスは外さないとダメなので、内側からが吉です。
グローブボックスの内張を外すと、黒い防音材みたいなのがあるので、それを取ります。
そしたら、エアコンの吹き出し口(ドア側の)の裏のゴムのメクラ蓋にアクセスできるので−のドライバーなどでこじ開けるのです。
私の場合、こじ開けたままで、改めては蓋をしてないので、室内に水が入ってくるかもしれません。エンジンルーム側で対策をする必要が有りですね。
配線/チューブを室内に通したら、後は簡単!!コントローラー本体を適当なところに設置し、配線を完了させてハイおしまい。

後はマニュアルを読みながら、設定していくだけです。実走する必要があるので、高速道路などでやった方が良いと思う。
一般道で適当に設定してみたところ、低いギアでもちゃんとブーストが掛かるようになりました。(フルブーストまでは掛けるチャンス無かったですが)
ドッカンターボが戻りました。なので、今回のモディファイは成功したと言えるのかな?!(笑)
追記)後日、日曜大工センターで『エアコン配管用のパテを購入(200円)して、配管を通した穴を埋めて置いた。
その上から、グラスウールを被せて置いたので、取り敢えずは水が入ったりはしないだろうと思う。
ブーストコントローラーの効果についてですが;
設定ブースト最大値を1.2barにし、ワーニング値を1.3barに。立ち上がりブースト値を最大ブースト値と同じ1.2barにしました。
こうしておくと、ブーストの立ち上がりが速くなると説明書に書いてありました。
使った感じでは、立ち上がり自体は『特別速いとは感じない』です。
エアクリーナーがノーマル入れ替えタイプのK&Nなことも原因かもしれませんし、触媒が詰まり気味なのかもしれませんが、1st/2ndギアに置いて、ちゃんと1.2まで回ってくれます。
今のところオーバーシュートは無しです。値段のわりには優秀だと思います。3rdギアでのブーストの上がり方が断然良くなったので、非常に乗りやすいです。
これ以上を求めるならば、ROMチューンをする必要があるでしょうが、取り敢えず満足しています。
追記)やはり、ブースト値がちゃんと見えた方が良いだろうと言うことで、昔スカイラインで使っていたトラストの80Φのアナログなブースト計を付けました。
配管は、ブーストコントローラーに伸びているチューブから分岐して取っています。
デルタのメーターでは、負圧が判らない/+0.6bar位までは針が反応しないでそれ以上になると初めて針が動く(1代目の時は低い値の時もちゃんと動いていたのだが)という役立たず状態。
追加してからは、アクセルの動きに針もリニアに追従してくれています。追加して正解!
但し、元栓のブーストコントローラー用のチューブがフューエルレギュレーターへの戻りから分岐させているモノなので、室内がガソリン臭いです(笑)。
古い機械式メーターなので、機密性が怪しい事が原因かもしれません。
近いうちに、ピークホールド付きの電気式50Φ位の奴を買おうと思っています。
※ガソリン漏れ・・・その2参照:ブースト計が原因でガソリン臭いわけではなかった。
追記)取り付けて約1ヶ月経ちました。相変わらず、コントローラーの数値が読みにくいです。多分、壊れているのでしょう(笑)。
しかし、ブーストコントローラーとしての機能は果たしているので、And送り返したりするのが面倒なので、そのまんま使ってます。
思うに多少お金に余裕があり、5万円出せるならHKSのブーストコントローラーの方が数段よさげです・・・今更ですが(激笑)。
HKSの場合、センサー部分(ブースト圧を検知する)がエンジンルーム内に設置できる為、バキューム配管を短くできる=>レスポンスが速い。
コントロールユニット自体は室内に置けて、しかも、バキュームホースを室内に引き込む必要が無いので、設置場所の自由度が高いです。
また、ブースト計はELっぽい円形のバーグラフみたいな液晶表示なので、別枠でブースト計を付ける必要もないかもしれない。
私が使っているトラストのコントローラーは、数値設定やブーストのレスポンスを視認するためには、かなりの確率で追加のブースト計が必要とされる。
結局のところ、電子式のメーターを買えば1万円くらいはしちゃうので、だったら、もう少し出してHKSってのもアリだと思った。
エンジンルーム内にセンサーが置けるのがやっぱいいよなぁ〜・・・・。
我がトラストのを何とかHKSに近づけるには、バキュームホースを限界まで短くしないとと考えた。
また、ブーストの設定は1回設定してしまえば、多分、タービンを交換したりROMを入れ替えたりするまで触ることはないだろうから、コントローラーユニットを助手席のグローブボックスの下辺りに設置できないだろうか。
そして、ブースト計も電子式に換えちゃってしまえば、ピーク値などもチェック出来ちゃうし、配管も短くできるんじゃないだろうか。
乞う、ご期待!(笑)
追記)と、言うわけで!HKSの電気式ブースト計をヤフオクで買いました。大きさは62Φで、私の好きなクラシカルなタイプ。年式は不明。型式はP6CPという型。
一応『ピークホールド機能付き』らしいので使えるかなと思っています。
届いたメーターはなんと言っても中古なので、まさしく『現状渡し』。汚れていたし、結線などはアバウトにもビニテープで繋がっており、前の使用者が延長した配線もビニテープで束ねられているので、ネバネバ状態になっている。
取り敢えず、メーターを分解して、クリーニングをし、配線は全部千切って、新たに半田+熱収縮チューブで結線した。
6000円という中古価格はいかがなモノかと思ったが(普及品の電子式なら新品が買える値段だ)、この様なクラシカルなタイプは新品で買おうにも売ってないので仕方無しか。
LEDやELバックライトのメーターは、目に五月蠅すぎて運転に集中できそうもないし、安っぽく感じるんですよね、私は。
電気式なので、センサー部とメーター部は別体。
センサーからメーターに3本の配線。カプラー接続なのでこれは問題ない。
さて、電源部分は4本。
常時電源/アクセサリ電源/アース/イルミの4つ。(だと、思われる)
ここで、HKSの常識と世間の常識との差が出る。
配線の色は黒/赤/オレンジ/黄色
まあ、黒はアースで決まりなんだけど、イルミが黄色でオレンジが常時電源、そして赤がアクセサリ電源。
まさか黄色がイルミとは思わなかったぞ!
普通、黄色/赤は電源で、と言うことは残ったオレンジがイルミじゃないの?!(笑)
取り敢えず、2回目の試行でバッチリと動いたので、良かったが、中古品を買って説明書がない場合は取り付けに困ることもあるだろう。と思った。
この様な人達のためにHKSでは取扱説明書のコピーを送ってくれるサービスがある。
と言っても有料。しかも2000円も取りやがる。こういった問い合わせには是非無料で対応して貰いたいモノだ。
さて、今回の電気式メーターへの変更によって、ブーストコントローラーを助手席側に移動させ、バキュームチューブの配線をなるべく短くすることが出来ました。
メーター自体はステアリングコラムに両面テープで固定しています。
非常に見やすくなった。
(今までは、運転席左前のエアコン吹き出し口の所)
尚、ステーはオートバックスでBLITZ製の奴を買った。
上下/左右にメーターの向きをフレキシブルに変えれます。
配管を短くした事によるレスポンスの速さ等は感じられないが、ちゃんと動いてるので問題なし。
ピークホールド機能はしっかりと働いてくれている。3回目で飽きてしまったが(笑)。
ワーニング機能とかも有るようだが、それを活かすためにはコントローラーの様なモノが必要だと思われます。よく解りませんが・・・。
※追記)ワーニング機能も使えました。ワーニングモードにして、メーターのバックサイドにある、アジャストネジを回す事で警告ランプの点く値を設定します。
でも、ブーストコントローラー側でオーバーシュートはほぼ100%制御できているのであんまし意味はない(笑)。

(メーターからセンサー部分へのとは別に3本の配線が出ていておそらくその先に繋がるんだろうと思われます)
※追記)これはおそらく、HKSの他のメーターに繋ぐ事ができると言ったものでしょう。
夜間の発色は薄いアンバーなので、照明のくら〜いDeltaにはお似合いだとおもいますよ。眩しくないし。
※追記)しかし、電球の熱でメーターが凄く高温になります。もっと低い電力消費の電球に換えるか、メーターパネルの光源から引っ張って来るとか、LEDを工夫して入れてみるとか・・・してみたいと思っています。
そして、今回の作業でとってもラッキーなことがありました。
ブーストコントローラーを移動させるとき、両面テープでくっついていたのを強引に力任せにとっ外したところ、勢い余って、コントローラーが吹っ飛んで地面に着地(笑)。
あら〜?!壊れちゃったかな???と不安になりながらも、改めて組み直して電源を入れてみたら・・・あ〜〜ら!不思議ちゃん!
今まで全然読めなかったデジタル表示がちゃんと読めるようになってるじゃないの!
転んでもただじゃ起きないこのしぶとさ(激笑)。

このブーストコントローラーは単位がパスカル。
HKSの負圧はmmHgなのでアイドリング時380mmHg位を針が指している時は、コントローラーでは-47〜49を表示している。
おお!ちゃんと合ってるっぽいぞ!!なんだか嬉しい。
この配置だとガソリン残量計が見えない。ガス欠で立ち往生ってことにならなきゃ良いのだが・・・。
※※追記(2011/3)
ブーストメーターの針とボタンに色を塗ってみた(笑)。蛍光色なら夜でも一段と見やすいかなと思って塗ってみた。
しかし・・・よく見たらこの塗料は蓄光じゃないただの蛍光色だった(核爆)。値段だけしか見ないで買った私のミス。1瓶300円はあり得ないよね、やっぱ。
アクリルの風防を外すのは非常にめんどくさいので、もうこのままでいいや(笑)。
ブーストコントローラーは3年を過ぎましたが、故障無く働いています。


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